銀次と杏子
2016年 09月 14日
娘の杏子は銀ちゃんのことが大好き。
銀ちゃんは杏子のことは普通に大事にしてくれる。
犬と赤ちゃんが寄り添う姿はたいてい誰が見てもほっこりするものだと思うし、
私にとっても銀と杏子のツーショットはもはや当たり前の光景だけれど。
でも 犬は、あの銀次郎なのだ。
野良犬と呼ばれ、だれも、自分も、なにも信じるものがなく、
食べることも、飲むことも、眠ることも出来なくなってしまったあの銀次郎。
著名な行動学専門の先生に、
「全般性恐怖症」
「こうして生きているより死んだほうがこの子は楽になれる」
「この子が生きていても誰のためにもならない。この子のためにもならない」
と言わしめたあの銀次郎。
保護したあの日から
私たちは いくつの涙を流して、どれほどの血を流してきたのか。
時を経て。。
無防備で無鉄砲で考えなしの幼児が銀次郎のそばにいる。。
その現実を前にこの胸にあるのは 「安心感」 だけ。
銀ちゃんは赤ちゃんを故意に傷つけない。
元野良犬だろうが、元恐怖症だろうが、関係ない。そんなの知らない。
私が知っている銀次郎は、弱いものを傷つけるような犬じゃない。
だけど確かに昔は、
毛の1本だって触られたら怖死にする(怖くて死ぬの意味)くらいの銀ちゃんだったから、
「未来に、こんな風にしてるなんて、あの頃の銀次が知ったらどう思うだろう?」とか思ったりもして。
テレビを見るときはふたり一緒。
当たり前で特別。
特別だけど当たり前。
by siawasesagasoh
| 2016-09-14 15:18
| 愉快ななかまたち